時効後の残業代を、弁護士立てずに請求するまで①

さあ、いよいよ本編です。

このブログに辿り着く人は、働かされすぎて長々文章を読みたくない人も多いと思うので、最初に言っておきます。

とりあえず、いますぐ請求書を会社に送りましょう!(配達記録が残る方法で!)

残業代請求の時効は2年。悩んでいる1か月ごとに請求できる金額が減っていきます。

請求書を送ることで、半年間一時的に時効は止まるので、その期間に裁判を起こしましょう。

 

残業代請求の時効は2年(ただし例外あり!)

民法改正により、2020年頃には残業代未払い請求の時効が5年に延びるだろうと言われていますが、現状の時効は、給料を受け取った時から2年です。

なので、相手方の企業がまともな企業であれば、時効後に請求しても払ってくれると思いますが、「時効を援用します」と言われてしまうと、裁判所でも払わせるのが難しくなります。

最初から残業代払わない企業でまともなところってあまりないと思うので、かなり難航すると思います。

私がもし社長だったら、そしてもし残業代未払いをしてしまい、請求をされたら、時効後でも働いてもらった金額分はきっちりお返しして謝りますけどね。残業代未払いって言ってしまえば時間泥棒ですからね。睡眠不足が続くと脳細胞が死んだり、健康被害があるし。

まあそんなことは彼らに通用せず、また法律にも守られていないので仕方がありません。

 

ただ、もう2年経っちゃったから泣き寝入りか、、と思った方!諦めるのはまだ早いです。

後ほど書きますが不法行為として請求するのであれば、時効は3年です!

 

いやしかし、短すぎますよね、、、

 

 

残業代請求するのが申し訳ないような気持ちになる

私はわずか11か月で前の会社を辞めたので、その後13か月の間に、とりあえず会社に残業代請求書を送っておけばよかったのですが、(そうすると時効が半年間止まります。ただ相手方が支払いに応じなかった場合は、半年以内に裁判なり労働審判なりを起こさないといけません)次に就いた仕事がわたわたしていたし、どうしても辛かった11か月のことを思い出したくなく、また前の会社の洗脳?のようなもので、請求するのが申し訳ないような気になっていて、請求できずにいました。

 

こういう人は結構多いのではないかと思うのですが、一度はお世話になった会社、残業代請求するのって非常に勇気がいりませんか?

辞める時は「もう耐えられない!やめてやる!」と思っても、辞めると言った途端に社長がとても優しくなったり、思い出話をしてきたり。

私は退職願と一緒に、今まで自分で手帳につけた出退勤の記録を出して(タイムカードを設置していない会社だったんです...手帳でも毎日習慣的につけていた場合、証拠として有効です)有休取得したい旨と残業代の請求をしましたが、残業代をちゃんと払うと会社が潰れる、また、会社としても現状まずいと思っており、労働環境を良くするために制度を見直している最中だ、と説得されました。

そう説得されたのもあって、もともと見合った対価を払っていない会社側が悪いのに、楽しかったこともあったんだよなーとか、仲のいい同期や先輩がまだ働いてるから、潰れるのは困るとか、社長も根はいい人なんじゃないかな?これから労働環境も良くなっていくんじゃないかな?とか思って、なんだか請求するのが申し訳なくなっていました。

 

あと、辛い仕事が終わった時って、妙に達成感があるんですよね。

それで、辛かったけど楽しかったなあ...っていう思い出になってしまう。

私はそれはそれでいい場合もあると思うんですけど、問題はその分の賃金が支払われないということですね。

ちょっと脱線しますが、日本って、自分がやりたい仕事や楽しい仕事は給料が低くて当然、みたいな風潮ありますよね。ちょっと前にも「エムエム・ブックス」っていう会社が試用期間は雇われた側がお金を払え(ありえん...)っていう求人を出して問題になっていましたが....

 

また「残業代をちゃんと払うと会社が潰れる」って、そんなの今すぐ社長やめたほうがいいですよ...あなたの経営センスがない為に、どうして社員が苦しまないといけないの?

まあその社長は、毎日高級車で出勤してた上に渋谷に住んでましたから、そこをまず節約してくれよって感じでしたけど...

 

それでも、情にもろいブラック社員はまんまと引っかかってしまいました(笑)

今思えば完全に会社側の策略ですが...

 

かつての同僚が失踪、ストレス性難聴になった社員も

私がやめてから1年半ぐらいたった頃、仲の良かった同期がストレス性難聴になりました。

さらに聞くと、先輩にも仕事が辛くて失踪した人がいるとのことでした。

その時に私は、「労働環境を良くするために制度を見直している最中」という社長の言葉を信じた自分が本当に馬鹿だった、あの時事件にするべきだった ととても後悔しました。

同期は、3ヶ月後に仕事を辞めることにし、もう疲れたから社員には絶対ならない、アルバイトで少ない日数で働きたいと言っています。

失踪した先輩は、誰も連絡が取れなく、もう生きているのか死んでいるのかすらわかりません。

私が辞めてすぐに、逃げずに、騙されずに戦っていれば、被害者は出なかったかもしれません。本当に後悔しています。

なのでこれを読んでいる方には、仲のいい社員がいる方こそ、残業代請求等はきっちり行って欲しい、ということを伝えたいです。

 

 

ようやく目が覚め、残業代請求を再度行うことを決意

同僚の失踪、精神疾患にショックを受け、働いていたほとんどの期間の残業代請求の時効は過ぎていましたが、会社側がかなり悪質だったため、不法行為として訴えることができるのではないか?と思い、再度請求を行うことを決意しました。

 

いやー、ここまで来るのにどれだけ時間がかかっているんだという...(笑)

でも、会社の洗脳が解け、残業代請求しよう!と心に余裕が持てるには、絶対2年じゃ足りないです。

一刻も早く民法改正され、時効が伸びることを希望します!

あ、あと時効が伸びることについて、これは過去の仕事に遡っては作用されない可能性が非常に高いそうです。

私も今回残業代請求する際に、2020年まで待てば、時効が伸びて満額請求できるんじゃ?と思ったのですが、弁護士の先生に聞いたところ「過去までは遡れない」みたいな記述があるらしく、おそらく無理でしょうとのことでした。

 

 

次の記事では、請求をしてからの事と、裁判の準備のことについて書いていきたいと思います!

それではまた!

なぜ、新卒でブラック企業に入社してしまったのか

私は大学を卒業後、いわゆる”ブラック企業”に入社してしまい、退職後2年経った頃に会社に残業代・深夜手当・休日出勤手当を求め、労働審判を起こしました。

退職するまで、また労働審判をするまで、本当に本当に大変でした....

 

今回は、私がなぜブラック企業に入社してしまったのかを綴ることで、就職活動をされている方々、特につまづいている方々の、後悔のない入社への”判断材料”となればいいなと思っています。

私にとって恥ずかしい黒歴史なのですが、恥を忍んでお話しします。

それでは、いってみよう!

 

音楽が大好きだから、芸能関係の仕事がしたい!

昔からとにかく音楽が好きで、学生時代にはバンドを組んでいた私。

音楽に関わる仕事なら楽しそうだし、派手で変わった仕事ができそう!という安易な考えで、就活では芸能プロダクションやレコード会社のみを受けました。

結果はほとんど全滅で、内定をくれた会社も一人では生活できないような給料でした。

近年は音楽業界も儲かってないし、ネットの普及により才能のある人たちは個人で発信ができるから、プロダクションの仕事は減っているもんな、、、募集自体も減っているのか。

そう思い、今度はライブの企画がやりたい!と考え、イベント会社に入社したのです。

 

親からは大企業への入社を求められた

とにかく派手な仕事がいい、何か変わったことをしたいという私に、母は頼むから堅実で安定した、なるべく大きな企業に就職してと毎日言っていました。

その時は、堅い職業なんて私には続けられないし、そもそも今時終身雇用なんて無いに等しい、考えが古い!と思ってました。

が今思うと、とりあえず大企業に入っておけば、”はずれ”の可能性は低くなるし、研修制度はしっかりしてる、その後の転職にも有利(小さな会社に入ったのち、大企業に転職するのは結構大変です)です。あの時母の言葉に耳を傾けていれば、のちの地獄の1年はなかったかもしれません、、、

 

就活が長引くにつれて「自分を歓迎してくれる」企業がいいように思えてくる

まわりの友達が続々と就活を終え遊んでいる中で、未だに就職先を決められない私...

卒論にも力を入れたいし、もう就活やめたい!

ただでさえ就活って、楽しいものではないですしね。

面接の中には圧迫面接のようなものだってありましたし、お祈りメールをもらうたびに、自分を否定されたような気持ちになっていました。

そんな時に受けたのが、私の入社したブラック企業でした。

 

面接時に専務に「履歴書を読んで素晴らしいと思った」「君のようなスキルのある人を求めていた」「次期社長として頑張ってほしい」などとベタ褒めされ、こんなに私を求めてくれている、入社するならこの会社しかない!と思いすぐに入社を決めました。

それが最大の過ちでした。

正直私は学歴もそんなに高くないし、履歴書だって、他の企業には書類で落とされたこともあります。

でもそんな私だからこそ、面接で褒められたことが本当に嬉しかったんですね。

むこうは、とにかく安くこき使える人材が欲しかっただけだったのに、、、

 

実際、仕事内容は私がやりたいこととは遠く(後ほど詳しく書きますがやりたい仕事の下請けに当たる仕事だった)大学で学んできたことも全く活かせない仕事だったので、私じゃないとできない仕事では全くなかったです。

というかむしろ全く向いていなかった(笑)

 

冷静に考えてみれば、 学生時代自分で会社を立てたとか、何か素晴らしい活動をしていたとかならともかく、平凡な生活を送っているたいていの学生は、入社前に切望されるほどのスキルなんて持ち合わせていませんよね。

会社側だってまっさらな状態を求めて”新卒”採用をするのだから、それが逆に正解なんです。

新卒なのに最初から完璧を求めている会社なんておかしいです。教育制度が整っていない、人が足りていない証拠です。

新卒に即戦力を求めている会社は、ほぼブラックと思っていいのではないでしょうか。

 

上京初日の衝撃的な出来事

内定後東京配属と決まったので、私は地元を離れ東京に引っ越しました。

部屋を整え、少し東京に慣れた状態で働きたいと思ったため、3月20日ごろに引越しをしました。

引越し当日、東京に着いてすぐに社宅の鍵(ちなみにバストイレキッチン含め5畳の部屋でした笑)を会社に取りに行きました。

その時の社長の言葉に、私は思わず言葉を失いました。

「じゃあ、荷物入れ終わったら早速会社来て!覚えることいっぱいあるから!」

え、、、?

私4月1日づけで入社じゃなかったっけ、、、?ていうかダンボール開ける時間すらくれないの?

 

その時近くにいた経理のおばさまが、ダンボールに囲まれて暮らすの、女の子だし嫌だよねー!せめて荷ほどきの時間ぐらい欲しいよね!と言ってくれたので、とりあえず部屋が落ち着いてから働き始めるということになりました。

 

その時から、この会社、あれ?と不安に思い始めました。

 

そうして私はブラック企業に入社しました

入社初日から21時退社でした。が、先輩方はまだまだ残っている状況でした。

同期と、この会社やばいかもねと話しながら帰ったのを覚えています、、、

 

また、イベント企画ができると聞いて入社したのに、実際はその下請けの機材設営・オペレーションのみしかやっていない会社でした。私にとって全く興味のない仕事です、、

イベント業界の悪いところですが、2日間徹夜とかはざらにあるので、こんなことする為に上京したんじゃないー!と泣きながら夜中に機材運んでいました(笑)

 

残業・深夜勤務が異常に多く、休みもろくに取れない。

先輩方には、1ヶ月1日も休みがない人もいました。

そんな状態でも、残業代は固定で2万円(笑)

ありえないですよね、、、

 

でも新卒ですぐに転職先なんて見つからないだろうし、親にも反対された就職先、すぐに辞めて実家でニートなんてかっこ悪すぎる、、、

次の就職先がなんとか見つかり11か月で退社することができましたが、あのままもっと長いことあの会社で働いていたら、間違いなく体を壊すか、精神を病んでいたことでしょう。

 

就活生の方、ブラック企業に要注意!

基本的に新卒採用をしている企業は、新しい世代を育てようという意思があり、長期的な目で経営を見据えている、いい企業が多いと思います。

しかし、新卒者の「立場が弱く文句を言えないところ」「すぐには辞めないところ(すぐに辞めても転職先がなかなかない為)」に漬け込んで、また給料も安く済むという理由で採用するブラック企業もあります。

一度入ると抜け出すのもなかなか大変、相当苦労するので、入社前に見極めることが重要です。

 

以下の点が一つでも当てはまる会社は、一度ブラック企業の可能性を疑ってみた方がいいと思います。

・募集要項や面接等で即戦力を求めているようなことを言われる

・先輩社員の目に光がない、顔色が悪い

・オフィスの空気が澱んでいる(徹夜してる人達がいると、かなり空気が澱みます)

・厚着の人が多い(睡眠が足りていないと血行が悪く、寒く感じる為)

 

 

私的には、入社直前にブラック企業だと気づいたら、就職浪人してでも入らないほうがいいのではないかなと思います。

入社後に転職活動するのは本当に大変です。

「入社した会社がブラック企業だったのでやめたいんです」だと、どうして入社前に気づけなかったのか?や、本当にブラック企業なのか?根性がないだけではないのか?など疑われることが多いですし、ただでさえ睡眠不足なのに、それをさらに削って転職活動しなくてはなりません、、、

それならば「就職予定だった会社がブラック企業だとわかったので、別の企業を探しています」と言ったほうが印象も良いし、体も元気なまま就職活動に挑めます。

 

このブログを読んで、少しでもブラック企業に入ってしまう人が少なくなるように、またブラック企業自体が少なくなりますように、、、、

 

次回からは「時効後の残業代未払いを、弁護士を立てずに請求するまで」について書いていこうと思います。

 

それではまた!

Have a nice day!